【広報・PRセミナー】半径500mの輪をつなぐ 「ギフト的広報」で表現と地域を豊かに を開催しました

寒波が押し寄せた1月20日、「広報・PRセミナー 半径500mの輪をつなぐ 「ギフト的広報」で表現と地域を豊かに」を開催しました。対面とリモートでのハイブリット開催で、九州を中心に関西や関東、東北まで各県の支援センターや行政職員、福祉施設職員の方など、たくさんの方にご参加いただきました。

半径500mってどういうこと?ギフト的広報って何?と頭に「?」を浮かべながらセミナーに臨んだ方も多かったのではないでしょうか。

今回講師を務めてくださった末﨑光裕さんは、長年、本の編集に携わってこられた方です。

広報・PRセミナーというと、「〇〇をやってフォロワー倍増!」「主催したイベントにたくさんの来場者が!」となるようなテクニックを期待して参加された方もいたかもしれません。

末﨑さんはそんな広報を大きな渦に例えていました。周りをどんどん巻き込むような大きな渦が生まれるといいですよね。
でも、今回のセミナーで提唱されたのはポツポツと小さな雨粒が作るような波紋を広げていく広報のあり方でした。

事例として、末﨑さんが編集を手掛けられた「ペコロスの母に会いにいく」という本について紹介されました。漫画家の岡野雄一さんが認知症になったお母さんとの日々を綴った漫画です。末﨑さんはこの漫画に出会って、ぜひ本にしたいと奔走されたそうです。出来上がった本は大々的な宣伝をしていないのに、地方編集社では異例の売り上げを伸ばしています。

なぜ売れたのかというと、内容はもちろんですが、本を販売する書店員さんたちの「この本が好き!」という気持ちの連鎖だったと末﨑さんは分析します。書店員さんが好きと思った本は、面置きされ、SNSで紹介され、口コミで広がり、さらに他の書店にも置いてもらって・・・と、どんどん広がっていったそうです。

自分がいいな!と感じたものを大切に形にすると、誰かが見つけてくれて、それが波紋のように連鎖していくという一つの事例でした。

さて、末﨑さんから参加者に向けて、こんな問いかけがありました。

「皆さんは、業務で一般の方に情報を伝えようとする時と友人に情報を伝えようとする時と言い方は同じですか?違いますか?」

どうでしょう?私は全然違いました。
業務で発信する情報は「いつ、どこで、だれが、どうした」が正確に伝わるように心がけていますが、友人に伝えるときには「ねえねえ!」と自分の心が動いたことを中心に話しています。それはうまくまとまってなくて、相手に正確に伝わっていないかもしれません。

でも「どちらが「私の思い」が伝わっているでしょうか」という末﨑さんからの問いかけはとても新鮮に感じました。伝える情報の正確さは、必ずしも気持ちの乗り方と比例しないのかもしれません。

また「私の思い」を伝えようとするとあれもこれもとたくさん盛り込んでしまいがちですが、末﨑さん曰く「読んだ人が、どこか1行だけでも心の片隅にでも小さくメモしてくれたら十分」だそうです。そう思うと、少し肩の荷が降りた気がします。

セミナーでは、近くの人と2人1組でこんなワークをしました。

「最近、あなたの職場でとてもいい光景だな、と感じたことを隣の方に伝えてください。何気ない1シーンでOKです。」

このレポートを読んでくださっているあなたも、ちょっと思い出してみてください。誰かに語りかける手紙のような「ギフト的広報」の練習です。

今回のセミナーで一貫して伝えられたのは「あなたが感じたこと、あなたの本音に価値がある」ということだったように思います。広報をする立場は、客観的に黒子になって立ち回るような印象を持っていましたが真逆の発想でした。

そして、「いいな」「好きだな」という気持ちが波紋のように少しずつ広がっていく、少し時間がかかるけれど、共感してくれる仲間を作っていく広報のあり方を学ぶことができました。

後半は会場・オンラインともに3〜5名のグループに分かれて感想や課題に思っていることを共有しました。

セミナー終了後、参加者の皆さんからは

・広報物はこれまで形式ばった言葉が多かったのですが、少し感情をだして楽しんでいただける広報を心掛けようと思いました。
・一人ひとり顔の見える「その人」に伝えたい”熱”を大事にしたいです。
・情報発信、広報はきちんとしなきゃ、正確に完成してからと、気合を入れてしていたのですが、何を大事にしたいか、なんでこの仕事をしているか、届けたいことを届ければいいんだと、楽しく聞かせていただきました。
・情報発信をする時に、すべてを伝えるのではなく1つが伝われば良い、ということが印象に残りました。好きの連鎖が一番というお話を伺いながら、それこそが一番の周知なのだろうと感じました。
・「波紋のように広がっていくことを目指すと良いのでは」というニュアンスでお話してくださったことは、普段の広報/PR活動で抱えている苦手意識を軽くしてくれるものだなと思いました。地道な記録を残し続けることの大切さや意義を感じました。

などの感想をいただきました。

これからの情報発信、当センターももっと企画の背景や思いを伝えていきたいと感じたセミナーでした。
たくさんのご参加ありがとうございました。

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